学校配布のChromebook
自治体により異なると思いますが、うちの地区での小中学校配布PCは Chromebook です。
息子くんは学校に行ってませんが、在籍は地元の中学校でして時々家庭訪問に来てくださる担任の先生から自分の分の Chromebook を預かっています。
リモート授業もやってるから覗いてみてねと言われてますが、学校に極度の恐怖心を抱いており1度も出られてません…。
しかしながら在籍中学校の担任の先生は生徒からとても人気があり、生徒目線で考えてくださるとても良い先生です。
また、N中ネットコースにも中学1年生からずっと在籍していて大変お世話になっていますがぶっちゃけこちらもあまり出席できていません。。(N中等部はフリースクール扱いなので地元の学校への在籍したうえでの参加となります)
話がそれましたが、今回はChromebookのお話です。
うちの地域の小中学校の配布PCはChromebookなんですけど、Chromebookってキーボードに物理的に刻印してある文字が小文字なんですよ。
— とり子 (@siroitori0413) 2022年4月1日
タイピング練習サイトの表示は大文字なので英語未学習の子にはタイピング練習サイトで入力するのが難しいという声を知り合いの先生からききました。
(続きます) pic.twitter.com/yZBaJ71MvQ
ツイートした通り、画像を見ていただくとわかるのですが一般的なキーボードの刻印は大文字なのに対し、Chromebookのキーボードは刻印が小文字なんです。
また文中の知り合いの先生は担任の先生とは異なる別の先生です。
背景
Chromebookが小文字である理由を説明された方がいらっしゃいました。
米国の教育市場向けに普及したモデルということもあって、子どもたちが「入力した文字がそのまま表示される」ように小文字にしてあるChromebook。
— おふぃすかぶ.jp (@OfficeKabu) 2022年4月1日
でも日本に限らず、従来のPCの多くはキー刻印が大文字なんだよね・・結局それに合わせてサービスやアプリも作るので、混乱が起きてしまうんだろうな。 https://t.co/I4HCvzAJFh
ネットで調べても同様の理由が散見され、そういう理由のようです。なるほどです。
解決策を考える
私はキーボードにシールを貼ってはどうかと提案しました。「A」「B」「C」のシールを貼って、小文字でなく大文字にする。
調べてみると実際にそういう用途のシールが売っていました。
再びご紹介!シェア歓迎!
— 合同会社かんがえる (@ICT76985986) 2021年4月8日
弊社かんがえるがご提供する、「英語文字キーボードシール」はICT支援員さんの知恵から生まれました。
みなさんのGIGA端末、キーボードに大文字か小文字のどちらかしかないですよね?そんな時はこのシール!
1シート440円(税込)
お問い合わせはDMまたは
info@thinkrana.com pic.twitter.com/j0rVQw4BRH
ただこれだとひらがなが消えてしまいます。今回ご相談された先生はそこがひっかかるとのことでした。
これからPCを使っていく子供にとっては、多分ローマ字入力じゃないひらがなキーで入力することは無さそうですけどね。
息子くん依頼を受けて開発
結局、タイピングサイト側の対応ができるならしてほしいという依頼を受け、息子くんが引き受けました。
本当は息子くんに話がくるまえに別の学生さん(とても感じの良いお兄さん)に話が行ってて実装されようとしていたんですが、勉強が忙しいのでバトンタッチということで息子くんが引き受けました。
プログラミング得意なお兄さんだったので途中で奪われて残念だったと思います。ごめんなさい。
ちなみにそのお兄さんのマニアックぶりが垣間見れるブログはコチラ▼
www.chickensblog.com
Chrome拡張機能による実装
対象とするサイトはコチラ。こちらのサイト上の表記を大文字から小文字に差し替えます。
インターネットでタイピング練習 イータイピング | e-typing ローマ字タイピング
このサイトなら以前何度も改造して遊んだことがあったので割と簡単だったそうです。
▼ 以前息子くんが作った、このサイトを自動でタイピングしてくれるプログラム
protopedia.net
Chrome拡張機能で実装するということでプログラムを作って初めての拡張機能の公開申請を行っていました。
初申請だったので不備による差戻があることを覚悟していたそうなのですが、申請してから約2日で許可が下りていました。現在公開されているので誰でも試すことが出来ます。
Chrome拡張機能の使い方
上記リンクを開くとこんな画面です。「Chromeに追加」をクリックします。
「拡張機能を追加」
拡張機能の一覧に追加されるので、「e-typing 小文字変換」をクリックします。
「e-typeサイトの小文字キーボードを有効にする」のチェックボックスをチェック状態にすると機能がONの状態になります。
その状態で前述のタイピング練習サイトにアクセスするとこんな感じになります。
うちの子が依頼を受けて、サイトの方を大文字→小文字にすりかえるものを作ってました。
— とり子 (@siroitori0413) 2022年4月1日
またこれをChromeの拡張機能として作成、手続きして公開するところまで進めました。
添付の画像右がオリジナルで左が拡張機能を有効にしたものです。 pic.twitter.com/qfA7fdm0fI
Twitterの説明、右と左間違ってますね…。左がオリジナルで右が拡張機能有効にしたものです。
ソースコード
息子くんの書いた拡張機能のソースコードはこちらに公開しているとのこと。
github.com
拡張機能なしでの実装
ただしかし!問題が!
— とり子 (@siroitori0413) 2022年4月1日
息子氏自分のChromebook(学校貸与の)で試してみようとしたらセキュリティ的に追加できないようになってました!盲点🤣
そこで今度は
学校のChromebookには拡張機能が新規で入れられないという問題に直面しました。
そこで、別の実装を考えた息子くん。
自分でホストを立ててそこからオリジナルサイトを表示させ、中身を大文字から小文字にすり替えるようなことをしていました。
お恥ずかしながらWebシステム屋さんの私ですが「へぇそんなことできるんだ…」って感じです。プロトコルとかはあのぅそのちょっと苦手で…(汗)
▼ 息子くんが公開したサイト
https://e-typing-lowercase.herokuapp.com/
ここにアクセスすると、Chrome拡張機能なくても普通に小文字で表示されます!すごい!!
ソースコード
息子くんが書いたソースコードは、こちらに公開しているとのこと。
github.com
github.com
上記の2つで構成されているそうです。
親バカですが、HTTP/HTTPS通信に対する理解が深くソースコードもきれいに書けてます。感心します。
小文字対応した既存のタイピング練習サイトは?
最後になりましたが、そもそも小文字対応されたタイピング練習サイトが無いかも最初に色々調べていました。
▼の「こどもタイピング」とか問題文は小文字なのですが画面上に出るキーボード配列は大文字なんですよね。
こどもタイピング | タイピング練習の「マイタイピング」
画面上のキーボードを非表示にするという手もあるのですが、PCに慣れてない子のためにやっぱり表示されていたいとのこと。
練習サイトの方は一般的パソコンに合わせたつもりなのでしょうけど、実際に使うときには、通常小文字が入力されるため、Chromebookの印字の方が子ども達に馴染みが良いという見方もできるので複雑ですね。
— 倉本大資🛹📷💻🚘 (@qramo) 2022年4月1日
Typing 練習サイトのhttps://t.co/wd1ufhaNXr は確か画面が小文字だったような気がします。
こちらのサイト見てみたのですが、基本的に説明が英語です。大文字と小文字がわからないほど英語に慣れていない子たちが対象なので…ちょっと難しいかもしれないですね。でもとても楽しい練習サイトだなと思いました!サイトのご紹介、ありがとうございました。
さいごに
以上、タイピング練習サイトを小文字対応させた話でした。
拡張機能はちょっと一瞬大文字表示された後に小文字にすり替わるので若干ちらつきます。サイトを作って対応したほうはちらつきはありません。
それにしても、別の方の作成されたサイトを改造するのはあまりよろしくない感じはします。
小文字対応できるオリジナルのタイピングサイトを一から作るのが良いと思いますがそれは開発ボリュームが大きくなってしまうので、既存タイピングサイトの開発者の方が対応されるのが一番いいですね。その時はこのプログラムもお役御免です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
今日だけでなく、いつでものんびりしたいです。